「春岡、刹那?」

オレの瞳に、逆さに女がうつった。

「うわっ」

その長い髪がだらんと下にたれている。

右耳にその髪をかけて、にこっと笑ったその女。

「び、…びっくりー…」

オレは勢いを利用して起き上がった。

その女は依然オレの傍に居る。

「ってゆーか。何でオレの名前…?!」

そう、こいつは確か…。

初めにオレの名前を呼んだよね?

「運命、じゃない?」

けらけらと馬鹿にしたように笑う、その女。

「…てめぇ、名前教えろや」

とりあえず立ち上がってそいつをにらむ。


「あたしは、立花零緒」

「たちばな…れいお?」


なんか、不思議な名前。

零緒って、…女の子らしくない。笑