あたしは、2ヶ月前までお母さんとおじいちゃん、3人で暮らしていた。

お父さんは1年前事故で亡くなった。

そして、お母さんも働き疲れ、お父さんの後を追って死んでいった…

おじいちゃんは、体が弱く、お母さんが亡くなった後すぐに入院。

今、家で暮らしているのはあたし一人だけだ。



そんな中、唯一楽しみな時間はおじいちゃんのお見舞い。

この世にいる、あたしのたった一人の肉親。

泣いてるとき、悩んでるとき、いつもそばにいてくれる、おじいちゃん。

あたしは、そんな優しいおじいちゃんが大好きだ。



だから、あたしを気遣ってくれているのにも、少し胸が痛い。

自分だって、寂しいくせに…


「じゃ、早いけど…」
「いってらっしゃい」