「…あいつら〜」

「……」

イライラしながらコンビニの中に入るが後ろからなぜか笑い声が聞こえた。振り返ると

「…和也?なんで笑ってんだよ。」

「いや…お前の反応が…面白くて…くっ…」

「はっ?」

小刻みに笑う和也に俺は体の力が抜けていく感じかした。

「皐って意外と可愛いんだな。」

「……」

和也の意味不明な言葉に俺は何も言えなかった。

「とっとにかく龍司たちの後追うぜ?じゃないと大量に買いそうだ。」

なんとか立ち直り俺は和也に言って一緒に龍司たちのそばに行った。すると案の定、買い物カゴの中にはたくさんの飲み物と食べ物が入っていた。それもたった1人のカゴのみ…。

「……」

「…えっと…皐…つかぬことをお訊きしますが?」

「…なんだ?」

「もしかしなくても龍司はあの容姿で大食いなのか?」

龍司の持っている買い物カゴを見て愕然としながら俺に力弱く問いかけてきた。

「…いや、まぁ…それなりに…でも、あの量はちょっと…多いかな…。」

和也の問いに俺は呆れながら返した。そして…。

「あっ、皐!和也!遅いよ!いったい何やってたんだよ!」

俺たちに気づき笑顔で陽介が駆け寄ってきた。

「悪い。ちょっと、皐と話してた。」

ちらっと陽介のカゴを見てから和也は答え

「お前、まだ選んでないのか?」

「ああ、だって2人と一緒に買おうかなって思って…。龍司と違って俺はあんなに食べたり飲んだりしないし…。」

龍司のカゴを見て陽介が言うと突然、龍司が近寄ってきて

「ばぁか、これは俺の分だけじゃねぇよ!ちゃんとカゴの中見てみろよ!」

ズイッと俺たちにカゴを見せた。