「バーカ、これくらいしないと起きないだろ」
「…まぁな」

そして、俺は、龍司に和也たちを頼み食事の準備をする。


「「んっ…」」
「由岐?和也?起きたか?」
「えっと…」
「皐部屋。昨日、勉強してそのまま、みんな寝ちまったんだよ」
「ああ〜」

龍司の言葉で思い出したのか由岐と和也は、両手で頭を抑えうずくまった。そして、ゆっくりと顔を上げ

「悪い…皐。迷惑かけた…」
「ごめんな…」

俺に向かって謝罪した。

「別に…。気にしてないから。それよりシャツ脱げよ。」
「…はっ?」
「上だけでもアイロンした方がいいだろ?」

俺の言葉に由岐と和也は、唖然としたまま黙ってしまった。

「?」
「…なんか…皐って母親みてぇ…」
「「「……」」」

和也の一言に俺は、愕然とし龍司と由岐は、小さく肩を揺らしていた。

(…こいつら…)

「龍司!由岐!お前は、笑いすぎだ!」

龍司と由岐に向かって叫び俺は、テーブルに次々と料理を置き

「ほらっ、食えよ」

龍司と和也に声をかけた。すると、さっきまで誰の声でも起きなかった陽介がゆっくりと起き上がった。

「「「……」」」

それに対し俺たちは、唖然としていた。

「こいつ…料理の匂いで…起きやがった…」

ガックリしながら俺が言うと和也は、苦笑いしていた。そんな俺たちなんかお構い無しに

「あ〜、おはよ〜」

陽介は、まだ少し寝ぼけながら俺たちに挨拶してきた。