「そっ、そうだな。まずは合格しないと意味がないからな。」

俺も目で“ありがとう”を伝え勉強の用意をすると陽介も嫌々、準備を始めた。

「とりあえず、陽介と和也の成績知りたいから…2人は、これやってみて?」

俺は、放課後、先生に呼ばれ渡された星城高校の過去の模擬試験を2人に渡した。

「「……」」

それを見て一瞬、2人は、嫌な顔をしたが直ぐにやりはじめた。その間、俺たちは、自分たちの苦手な教科を勉強することにした。

「「「「「……」」」」」

沈黙の中

「できた!」

陽介が声を上げ俺に答案用紙を差し出した。

「…」

それを俺は、直ぐに採点を始めたが…。

「……」

陽介の点数を見て俺は、思わず項垂れてしまう。

(こっ、こいつ…これで良く星城受けようなんて…)

俺の様子などお構い無く和也も答案用紙を差し出した。

「ほい。」
「……」

………

「はぁ〜。」

2人の点数に俺は、深い溜め息しか出てこなかった。

「なんだ?皐、どうかしたのか?」

俺の様子に気づいた龍司と由岐が2人の答案を覗き込んできた。

「「……」」

そして、次の瞬間…

「「…っ…あはははっ!!」」

大声で笑いだしやがった。

「「!?」」

龍司たちに笑われ和也と陽介は、ムッとしていた。その様子を見て

「龍司、由岐。お前ら、笑える立場かよ。」

言いながら自習でやった2人の答案用紙をテーブルの上にのせた。