龍司を1人にしたまま俺と由岐は、職員室にきていた。

「「……」」
「星城…か…」

俺たちが渡した星城のパンフレットを賀川先生は、真剣に読んでいく。

「「……」」

そんな沈黙に俺と由岐は、何故か緊張をしていた。すると、パンフレットから視線を外し

「それで?勉強は、してるのか?」

賀川先生は、俺たちをじっと見て問いかけてきた。

「えっと…俺と龍司は、夏休みから少しずつ…」
「俺は、さっき決めたのでこれからです。」
「……」

俺たちの話を聞いたとたん賀川先生は、深く溜め息をついた。

「お前ら…。まぁ、星野の成績なら大丈夫だろうけど…桐谷と立花は、ちょっときついぞ?それでも受けるのか?」

賀川先生が言ったあと、後ろから

「受けます!」
「「「!?」」」

息を切らしながら龍司が答えた。

「龍司…」
「悪い。遅くなった。」

微笑んで龍司が言うと

「はぁ…。まぁ、やれるだけやってみろ。それと星野は、大変だと思うがこいつらの勉強も見てやれ。」
「あっ、はい。」
「学年トップの星野が付き合ってやるんだ桐谷、立花、頑張って受かれよ。」
「「はい!」」

そして、俺たちは、賀川先生に挨拶をし職員室をあとにした。


廊下を歩いてる間、俺たちは、無言のままだった。

「「「……」」」

すると、突然、クラスの女子たちが走ってきた。

「星野くん!星城受けるってホント?」
「えっ?あっ、ああ。」
「凄いね、第一で?」
「うん。」
「やっぱり頭いいと一つだけでいいんだよ。」
「……」
「「!?」」