「てめぇ〜、龍司、意気なりなにしやがるんだ!」
「お前が起きないからだ!ほらっ、帰るぞ。」

龍司に腕を掴まれそのまま強く立たされた。そして、さっきよりも空が暗くなってることに気づき

「あっ〜、もしかして、俺…」
「ああ、寝てたな。」
「……」

俺が聞く前に龍司が言ったあと俺は軽く溜め息をつき

「ごめん…」

3人に謝った。そんな俺に

「いいから帰るぞ。」
「今日は、あの家で泊まりだな。」
「じゃあ、やっぱり晩御飯は、皐の手料理だな!」

笑顔で返した。

「…ああ。」

そんな龍司たちに俺も笑顔で答えた。そして、俺たちは、あの家で一晩過ごすことにした。


晩御飯を食べ終え俺たちは、それぞれ空いていた部屋に入り眠りについた。そんな中、突然、俺の部屋のドアが叩かれた。

「はい。」
「…俺だ。」
「…龍司?」
「入ってもいいか?」

いつもとは違う真剣な声で龍司が訪ねてきた。その声に俺は、応えるようにドアを開け龍司を部屋の中に入れた。

部屋の中に入ると龍司は、ベッドの上に座った。俺もその隣に腰を降ろした。

「悪いな…。」
「いや…。それより、どうかしたのか?」
「…どうかしたのは…俺じゃなくて…皐じゃないのか?」
「…えっ?」

真剣な眼差しでじっと俺を見ながら龍司が聞き返してきた。俺しか知らない表情で…。

「どうして、あの広場に居た?しかも、1人で…。」「……」
「皐?」

(こいつ…気づいてる…俺があの場所にいた理由を…)

「…気づいてる…くせに…」
「……」

そして、次の瞬間、俺は、龍司の腕の中にいた。