慌てて俺の後についてくる3人。そんな3人を気にせず俺は、すたすたと歩く。
(…懐かしい…父さんと母さんと龍司の4人できた場所…そして…忘れることのできない場所…)

ふとっ、誰もいない広場を見つけ俺は、広場の中に入りそのまま足を止め、その場にねっころび空を見上げた。

(綺麗な、夕焼けだ…なんか、ホッとする)

そして、俺は、ゆっくりと目を閉じていた。




「あっ!龍司、和也!皐、いたよ!」

皐を探してた俺たちは、広場で寝ている皐を見つけた。

「「はぁ…はぁ…」」
「たくっ、1人でさっさと行きやがって!」

一言、文句を言ってやろうと俺は、ゆっくりと皐に近づいた。そして、皐の様子に俺は、言葉を忘れた。

「龍司?どうした?」
「皐のヤツ、爆睡してやがる。」
「えっ?」

俺の言葉に和也と陽介もそっと皐に近づいた。

「あっ、ホントだ。」
「こんなとこで寝るなんてな。」
「……」

皐の寝顔に俺は、ふとっあることを思い出した。

(この場所…確か…親父さんと俺たちで来たことあったな…しかも…あの日の…)

そう思い俺は、空を見上げた。そんな、俺に

「龍司?どうかしたのか?」
「いや、ちょっと、小さい頃のことを思い出しただけ…」
「「……」」

その後のことは和也も陽介も追及はしなかった。

「とにかく、皐を起こそうぜ?このままだと風邪引くし帰れなくなるからさ。」「そうだな。おい、皐!起きろ?帰るぞ。」
「んっ…」

俺たちの声でなんとか皐は、目を開けた。

「……」
「「「皐?」」」
「……」

俺たちが名前を呼ぶが皐は、ぼーっと口を開けたまま俺たちを見つめていた。その沈黙が嫌になり俺は

「起きろ!」

思いっきり皐の頭を叩いた。

「…っ…」

痛そうに頭を抱えながら皐は、少し涙目で俺を睨み付けてきた。