「くだらねぇ…」
「だな。どうする?皐?」
「そうだな…。腹減ったし軽く何か食うか?」

2人をほったらかしにしたまま俺と和也は、次のことを考えていた。それに気づいたのか突然、龍司が、背後から抱きついてきた。

「うわっ!ちょっ、龍司、意気なりなにするんだよ!」
「皐が俺を放置するのが悪い。」

ムスッとしながら龍司が言った。

(たくっ、子供か!こいつは!)

そう心の中で叫びつつも剥がすことはしなかった。すると、妙な視線が…。

「…?…」

その視線の方を見てみるとジッーと和也が俺たちを見ていた。

「なに?和也、羨ましい?」

ギュッと俺を抱き締めニヤッと笑いながら龍司が和也に言い返した。

「いや…。ただ、ちょっとな。あのさ、お前ら…もしかして学校でもそんな感じなのか?」
「「?」」

和也の問いに俺たちは、首を傾げた。すると…

「だーかーらー。学校でもそうやってくっついてるのかって和也は、言ってるんだよ。」

突然、現れ素のままで俺たちに聞いてきた。

「「ああ…。」」

思いだしながら返事をする。

「ずっと、クラスも一緒だからな。でも、こいつからくっついてくるんだからな!」

龍司から離れようとしながら俺が言うと2人は、あっさりと納得していた。

「だろうな。龍司から皐への愛が凄い伝わるよ。」
「当然!こんな可愛い皐を愛さないでどうするんだ!」

そう言って更に抱き締める力を強める。その瞬間、俺の何かが切れ思わず龍司の腹に肘が入っていた。

「…っ…」
「あっ、悪い。」
「「……」」
「皐…酷い…」
「お前が強く抱き締めるからだろ。」

深い溜め息をついてから俺は、1人歩き出した。

「「「あっ!待てよ!」」」