2人が頷いたのを確認して俺たちは部屋から出てドアの鍵を閉めた。

外はもう夕焼け空になっていた。

「やっぱり夏は陽が落ちるの早いな…」

空を見上げて龍司が口にする。

「そうだな…俺たちもあと少しで学校生活が終わるんだな。」
「「……」」

まだ、卒業まで8ヶ月ある。それなのに俺たちは何故かしんみりとしていた。

「でもさ、俺たちが出会って来年は楽しくなるじゃん!」

笑顔で陽介が言うと俺たちも笑顔で返していた。

長い時間、歩いて俺たちが最初に会った場所まできた。そして…

「…じゃあ、俺たちこっちだから…」

和也が微笑みながら言い


「「ああ、また明日な!!」」

俺と龍司は笑顔で返した。それから別々に俺たちは歩き出した。
和也と陽介と別れたあと俺たちはゆっくりと帰り道を歩いていた。

「なぁ、龍司…」
「んっ?」
「なんで…あの学校を選んだんだ?」
「……」

俺の急な質問に龍司は一瞬黙ったが

「そうだな…お前が行きたそうにしてたからかな?」「はっ?」
「朝、お前に会いに行った時にさ皐、あの学校のパンフばかり気にしてたみたいだったから…。」
「……」

その言葉に俺は思わず溜め息をついてしまった。

「…お前…凄いな…」
「まっ、お前とは付き合い長いからな…」

俺の言葉に龍司は自信満々に答えた。

そして、俺たちは話をしながら互いの家路にと向かった。