慌てて言い返した俺に龍司と和也は一瞬ポカンとしていたが直ぐに笑いが込み上げてきたのか肩を震わせながら笑いだした。

「「あははははは!!」」「!?」

突然、笑いだす2人に俺は呆然と見ていた。そんな俺に

「バーカ、そんな必死になって言い返さなくたってわかってるよ!」
「お前、面白いな…」

笑いながら2人が言いなぜか頭を撫でられる。

「…っ…」

そんな2人に対し俺は自然と顔が赤くなっていた。

「あっ!皐が赤くなった!」

俺の表情を見て面白そうに陽介が指さして言った。

「うるさい!もう、お前ら家で夕飯食え!」

ムキになって龍司たちを怒鳴ったものの彼らは反省もなくただ大笑いしていた。

(…こいつら…俺で楽しんでるな…)

そう考えると俺は溜め息しか出なかった。そんな俺に

「ほらっ、お前らいい加減笑うの止めろよ。皐が困ってるぜ?」

気を遣ったのか和也が龍司たちを宥める。

(…お前も笑ってるんだけど?)

そんなことを思ったが助け船を出してくれた和也に感謝した。

「まぁ、取りあえず進路も決まったし明日、それぞれ学校に報告しないとな。」

落ち着いたのか龍司が言い出すと直ぐに俺たちは頷いた。そして…。

「なぁなぁ、明日も会えるかな?」

少し寂しそうに陽介が俺と龍司に問いかけた。

「そうだな…何時になるかわからないがここにいれば会えるんじゃないか?」

曖昧に龍司は辺りを片付けながら答えた。

「そっか…。じゃあさ、この夏休み中はたくさん会って遊ぼうぜ!」