そんな俺を見て龍司と和也が

「陽介、近すぎだから…」「それじゃ、皐がびっくりするだろ?」

俺を陽介から離そうとしてくれたが負けじと陽介は俺の腕を掴んだ。

「…っ…」

あまりの力強さに俺は痛みを感じた。それに気づいた龍司は

「陽介!やめろ!」

陽介の腕を掴み一気に俺から引き離した。

「!?」

びっくりした陽介は直ぐに我に返り

「あっ…俺…ごめん…」

赤くなった俺の腕を擦りながら陽介は悲しそうに謝った。

「陽介…」
「ごめん…俺…一度興奮すると止まらなくて…ホントにごめん…痛かったよね?」
「……」

反省した声で謝る陽介に俺は何も言わずただ頭を撫でた。

「皐?」
「大丈夫だから…気にするなよ。それとまた、作ってやるから…そんなに勢いづくなよ。」

キョトンとしながら俺を見る陽介に俺は優しく微笑んで言った。

「…うん。ありがとう。」

俺の声に嬉しそうに笑顔で頷いた。そんなやりとりに龍司と和也がホッとしていた。

「さて、続きしようか?」「そうだな。」

安心したのか龍司と和也はもう一度高校のパンフを見はじめる。すると…

「そうだ!ねぇ、俺たち一緒の高校に行かない?」

思いついたように笑顔で陽介が言った。

「一緒に?」
「うん。せっかく友達になったんだからさ、別々に高校に行くことないんじゃない?」
「確かに…それもそうだな。これも何かの縁かもしれないしな。」
「うーん…だとしたら…」

陽介と和也の案に龍司はパンフレットをあさり

「ここはどうだ?」

一冊のパンフレットを俺たちの前に置いた。それをじっと俺たちは見てみると

「「「…星城高校?」」」「ああ、お互いの中学からそんな放れてないし…それに…皐にとっては良いと思うんだけど…」

そう言いながら龍司はゆっくりと視線を俺に移した。

「?」

龍司の言葉の意味がわからず俺は星城高校のパンフレットを手に取り読んでみることにした。