<雪兎side>
「ねっ、雪兎1人?」
帰り道、1人気怠く歩いてると、
話しかけてくる“誰か”が居た。
「お前、か。」
「なによぉ?そのちょっと残念って感じ。」
「残念。ちょっとじゃなくて、かなりだ。」
「雪兎って憎まれ口しか叩かないよね。」
「お前くらいだよ、オレにこんな腹立たさせるの。」
「わあ、嬉しい。」
「なに喜んでんの。」
「それって、アタシが雪兎の特別ってことでしょ?」
「・・・ウザ。」
「酷いなあ。」
オレが今1つも笑えない理由はコイツにある。
コイツが今1番よく笑ってる理由もオレにある。