我が下柳家には、家訓たるものがある。
それは全て母さんの失敗談から生まれた項目。
「ピラフはレシピ本をしっかり読んでから作る」
という男の僕に関係の無いものから、シュールな
「目には腹を、歯には爪を」
とか言う恐ろしいどっかの法典をもじったものまで。
(何だってこれは母さんが高校生の時遭ったいじめの仕返しらしく、砂で目潰しされたときに腹パンして、歯が折れるまで殴られたとき爪を剥がしたと言う恐怖の…)
何でも僕たち姉弟が特にしっかり守らなければならない、
「一生愛せると確信するまで悩みに悩んで悩みまくってプロポーズする、受ける」
と言うもの。
(母はあっさりOK主義の為、4人の男と離婚…)
そしてついに、僕はそんな彼女を見つけたんだ。