……なんなのぉ、この人。


半泣きになってると、彼の身体がグイと後ろに引かれた。


「おい、何やってんのお前」


うわ。びっくりした。


この声は……来栖くん!?


見上げると、私の目の前にいた天使の彼の肩を、来栖くんが掴んでいた。


「来栖くんっ、違うの。私が悪くって……」


慌てて止めに入ると、天使の彼がフッと笑う。


「なーんだ、オトコいんじゃん?」


そう言うと、天使の彼は来栖くんの肩を軽く押し返した。