「えーっ!!!!」


「わっ!」


私の叫び声で、男の人はトレーに乗ったドリンクを落としそうになる。


「危ねーな。邪魔、邪魔、どいて……」


その男の人は、私をサッとよけて廊下を進もうとする。


けど、思わずその人のシャツを軽く引っ張った。


「あのっ! さっき……」


「へっ?」


男の人は、マユをひそめて私の方を振り返る。