龍貴も無事に離れてくれて…。



「神田涼って知ってる??」



もう会話中。



『あー…俺のダチだし』



そう言って寒そうにマフラーに顔を埋める。



「あたしの学校に転校してきた…」



『えぇっ?まじかまじかっ』



少し龍貴の声が高くなった。



「…で。あたしの隣の席」



『えぇ…あいつに惚れんなよ?』



マフラーから顔を覗かせて意地悪く笑った。