『人前なのにいいのか?』


矢耶の首元に顔をうずくめた。


周りから

「「きゃー」」だとか
「「藍飛さんじゃない?!」」だとか
「「梁翔さんに絢那さん?!」」とか

俺らに気付いた奴らがとにかく騒ぎ始めた。


「人前だけどいいの。もう気にしない」


周りの声にも気にせず、ただ俺だけを見つめる矢耶。

『っ~~~~~~~~』


たまらなくなって声にならない叫びが出た。

なんでそんなこと言うんだよ。

抑えられなくなる。

気持ちが爆発してしまいそうだ。

もう、一生手放せない。

手放す気もない。