毎日ヤスからのメールを待った。
あたしはヤスの事を好きになったみたいだ。
早く会いたい。
毎日あのベッドで抱き合いたい。


途端にヘルスの接客は嫌になった。

今までこんな嫌悪感はなかった。誰でも裸になれば一緒だと思ってたの。
同じモノがついているだけで、お決まりのセリフ。
『あいちゃん、かわいいね。ね、ちょっとだけ入れさせて?』

『あいちゃん、欲求不満だからこんな所で働いてるんでしょ?俺がイカせてあげるよ。』

どいつもこいつも今のあたしには諭吉にさえ見えない。

あたしに触らないで!
あたしに触らないで!
汚い!触るな!

嫌だ、あたしが一番汚いのに。

ヤスを想いながらあたしはこんなに汚い事をしているのに。
今まで純粋に恋をしたことのないあたしには、大事なものを失う事が怖くてしかたなかった。
失いたくないよ。