早紀江が家へ戻ると部屋に灯りが付いていた。
帰ってこないと思っていた美波がそこにいた。

『早紀江お帰り、あっ今日は紗和かな?』

大分機嫌が良いようだった。

『今日は久々にごはん作ったから、食べよう!』

『ありがと。今日はどうだったの?』

美波はヤスという男の子の話をしてくれた。
ヤスには彼女がいる事。
ヤスは素直でセックスが上手な事。

たくさんの話を聞きながら、あたしの中には優也の顔がまだハッキリと浮かぶ事を確信して少しだけ美波を恨んだ。
明日は美波が出勤だから、あたしは出るのはやめることにした。
明後日もし百合ちゃんがいたらもう少し話をしてみよう。