僕は何をしたいのだろう…
僕は百合にどうして欲しいのだろう…


それさえ分からなくなる。
ただ分かるのは、百合が好きなだけ。
ただそれだけなんだ。



やっと補習が終わった。
残りの夏休み楽しくやろう。
でもバイトばっかりで全然遊べなかった。



~♪


携帯が鳴る。


『んーどうした?』


『あっ優~?私、あみぃ』


あみは百合と別れた後に出会った子。
違う高校で、百合を忘れたくて、よく遊んだりしていた。
電話がかかってくるのは久しぶりだった。


『おーどうした?』


『優さ~8月27日暇?』


ドクン…


8月27日…
百合の誕生日…

僕達が結ばれた日…


『優~?』

『…あっうん~バイトないでいいよ』


『本当にぃ~?!その日~祭りあるらしいから行こ』



『分かった』



『じゃあにぃ~』


僕に去年の思い出がよぎる。
あの日幸せだったな。
今年の百合の誕生日は安里が祝うのかな…


百合の部屋で…あの場所で…あの時間に…
また僕にヤキモチが襲う。

ドクン…ドクン…


もう一度人生をやり直せたら、僕はあの日に帰りたい。


百合はいつに帰りたいかな?