―キーンコーンカーンコーン・・・・
一時間目の終わりだ。
学級委員って最悪な仕事だけど、最高になりそう。
和樹…ごめんな。
僕もう止まれないんだ…
僕は彼女への気持ちが毎日どんどん膨らんでいく。
まだ会って2日なのに…
ごめんな、和樹。
『優ちゃん!』
相変わらずハイテンションの歩。
『キモッ! 何?』
僕は少し引きつった顔を浮かべて、歩を見た。
『ひでーし!!
つか優って彼女いんの??』
『…いないよ?』
『嘘やん!!優かっこいいのにー! 俺の彼女が優の事かっこいいって言ってたし』
歩、彼女いんだ~…
当たり前か…かっこいいもん。
『彼女いんの?誰?』
『あれー』
歩が指差す方向には、小林百合と、水島沙紀という子がいた。
『あのめちゃ美人じゃない方ー』
『あー水島さん?』
『そうで~す』
水島さんはとても元気がよく、笑顔がいつも溢れている子だ。
これが沙紀の第一印象。
『いつから?』
『中学同じだから,中学2ぐらいから』
『長くね?』
『だろ?俺一途だもん』
『へー…』
僕は歩の話を深くまで聞いていなかった。
窓の近くで喋る君を見ていたんだ。
君は気付いてたかな…