授業中考えるのは
いつ告白しよう…
何て言おう…
この二つ。
隣には百合が真剣に授業を受けている。
前の席の歩は,顔を伏せて寝ている。
ふと外に目を向けた。
ホントは違う。
外を見るふりをして百合を見ていた。
横顔の百合はとても綺麗で、ついみとれてしまう。
この横顔も全て僕のモノになればいいのに…
今日が運命の日だ。
今日世界が変わる。
―休み時間…
『優~何かこの前やった実力テストの結果が張り出されてるから見に行こうぜ~』
『おう!』
実力テスト?
全然できなかったやつか…
まぁ結果はどうせ悪いんだろうけど…
掲示板に広がる大勢の人。
人口密度が高い。
まともにみれなかった。
でも最初に目についた名前があった。
一位 小林百合
百合の名前だ。
百合が一番?
美人な上に頭も良いとか完璧な人だ。
またそれが彼女の魅力なんだろう。
『おい優!!優!!』
『あ?何だよ』
『お前見てみろよ…お前の名前があるぞ』
『どこ?』
『ほら…』
ニ位 鈴木優
僕の名前だ…
僕が二位!!??
できなかったはずなのに…
どうしてだ…
でも何だか嬉しかった。
ただ二位っていうのだけではなく、百合の隣に名前があるって事だけで嬉しかった。
僕はとても居心地が良かったんだ
『鈴木君すごいね!』
後ろから掲示板を見た沙紀が言った。
沙紀の横には百合の姿。
『ありがと…でも百合のがすごいじゃん』
『まぐれだって!』
クスッと笑った百合がとても可愛く見えた。