百合…百合は桜みたいだったね。
綺麗で、ピンクがよく似合う人だったね。
でも桜の花びらは、ヒラヒラと散ってしまう。
百合も、散ってしまったね。
ねぇ…百合…
もし…僕の声…聞こえるなら…言ってもいいかな?
君に、僕の気持ちを。
君に伝えたかったんだ。
伝えたかったのに、君は僕の前に現れなかった。
僕はまだ受け入れていないよ。
君がいないという事を。
信じたくない。
信じようとしたくない。
僕の心の中に、君はまだ眠っているから。
スヤスヤと気持ちよさそうに、眠っている。
百合?
そろそろ言ってもいいかな?
百合…聞いて…
僕…君が好きなんだ。
世界中に君を探しても、
君は絶対に見付からない。
でも、僕は君が好きなんだ。
半端な気持ちじゃないよ…
もう昔の僕はいない。
好きっていう気持ちは、すごく不思議なモノ。
目で君を追ってしまう。
それが好きって事だと僕は思う。
僕は百合が好きだよ。
でもそれ以上に愛してる。
愛は、好きが溢れてしまったモノだと思うんだ。
百合…
僕は君を愛してる…
世界が止まっても、世界が壊れても、僕は君を愛してる。
そう言った時、僕に桜吹雪が舞った。
ねぇ…
百合…聞こえたのかな?