僕は携帯についていたストラップを見た。
ナナとおそろいのストラップ。
百合は、付けていてもいいって言ってくれた。
僕は迷ったあげく、ストラップを外した。
そのストラップを大事に、箱に入れた。
星の砂と一緒に。
これはナナとの思い出のモノ。
捨てるなんて出来ない。
ナナを好きだったから。
それは否定出来ないから。
―翌日…
僕は陽気に学校へ行く。
百合とのやり直し。
嘘じゃない。
この薬指の指輪が僕達が恋人という証だから。
僕は教室に向かう。
教室に行くと、
僕の隣に座る人がいた。
薬指には僕と同じ指輪。
間違いなく百合。
『百合!!おはよ』
僕は百合に元気に挨拶をする。
『優君おはよ~元気だね?』
『うん~』
『何かいい事あったの?』
『秘密!』
『え~ひどい』
それは、百合がいるからだよ。
百合が隣にいるから。
百合が僕に笑顔を見せるから。
百合以外僕をこんなにするのは、誰もいないよ。