僕は家に着くと、急いで昔の携帯を探した。
物置の中から出てきた昔の携帯。
その携帯の裏には、百合とのプリクラと、歩達のプリクラが貼ってあった。
色褪せる事なく、貼った時と同じだった。
そして僕は電源を入れる。
アドレス帳から百合を探し、百合のアドレスを、新しい携帯に入力していく。
入力し終わると百合にメールを送ろうとした。
でもなんて送ったらいいだろう?
前にもこんな事を言ってた気がする。
とりあえず、打ってみた。
《優だよ☆百合…今までごめんね。これからもよろしく!!》
―送信。
送信するまで、あまり時間はかからなかった。
僕のひとつの成長なのかもしれない。
僕は百合の返事が来るまで、昔の携帯のメールを見ていた。
ほとんど百合ばっかり。
でも百合のメールは、だんだん悲しいメールの内容になっていた。
《ごめんね》がいっぱいだった。
僕達の別れを物語る。
でも、これも百合との思い出。
僕は残しておく。
~♪
僕は慌てて携帯を取る。
《宛先 百合》
―ピッ…
《私こそごめんね?
でも、私優君とやり直せてホントに嬉しい♪ありがとう(^-^)vこちらこそ、よろしくね?》
僕はすぐに百合に返事を返す。
僕と百合との空白の時間を埋めるように。