目の前には笑顔のナナ…

『ナ…ナ』


『何びっくりしてんのぉ?』



『え…だって…昨日…』


『何?別れても話しちゃダメなの?あいさつぐらいいいじゃない!』



『うん…』




『な~に暗い顔してんのよ!!』


ナナは僕の背中を叩いた。


『いってぇ…』



『あはは!優は…気付いてないみたいね、優は誰かを幸せに出来る力を持ってるって事に』




『幸せに…出来る力?』



『うん、私は幸せになったもの。だから優…自信持ちなよ!! じゃあね』




『うん… またな』



ナナは一回だけ振り返って手を振った。
僕もナナに手を振る。

ナナ…ホントに僕は君を幸せに出来たのかな?


僕は今も君の幸せを願っているよ。
ナナが幸せなら、僕はそれでいい。



ナナ…僕は君を愛していた。



教室に着くと、僕は歩に話をした。
昨日ナナと話した内容を。
歩は真剣に聞いてくれた。
最後には、笑顔を見せた。


『優…良かったじゃん!!小林にはいつ言うの?』


『今日…』


『そっか…頑張れよ』




僕は今日何日か知っていただろうか?


今日は、4月27日だった。