──…二時間後…
『優~出来たよ』
『まじ?』
部屋中に、いい香りが漂う。
机の上にはナナが作った料理が並べられていた。ちらし寿司に唐揚げにポテトサラダにスープ。
そして極めつけは、中央に置いてあるケーキ。
『こっこれ全部ナナが作ったの!?』
僕はすごく驚いた。
まるで料理人が作ったかのように、華やかな料理に見えたからだ。
『そうよ?意外?』
『やっ意外っていうか…感激?』
『何それ~!!施設にいた時教えてもらったの』
『そうなの? すげぇ!あ!ちょっと待って!』
僕は思い出した。
『何?』
プレゼントの事を。
僕は袋の中からラッピングされたプレゼントを出した。
『はい!!これプレゼント!!』
『え?あっありがとう!!開けていい??』
『うん!!』
『やっぱりやーめた!!
私もプレゼントあるの。でも今はあげなーい。
ご飯冷めちゃうから、食べてからあげるね』
『プレゼントあるの!?まじ楽しみなんだけど!!』
『あとでね。 さっ食べよ??』
『おう!! いただきます!!』
僕はちらし寿司を口に入れる。
『…どう??』
『……うま!!まじうまい!! ナナと結婚したいし!!』
『ホント!? 良かったぁ~』
『めっちゃうまい!!さんきゅ~ナナ』
『いいって~!!』
僕は夢中に食べた。
ナナの味を噛み締めながら。
──…そして一時間後…
『まじうまかった!!』
お腹がいっぱい。
それと同じくらい、嬉しさもいっぱい。
『いっぱい食べたね!!ケーキはまた後にする??』
『うん!!』
僕は世界一幸せものかもしれない。