僕はその詩集を本棚へ戻す。
ナナが教えてくれた詩集を大事にとっておこう。
そう決めたんだ。
そして僕は今日買ったものをカバンの中にいれはじめた。
修学旅行楽しみだな。
楽しみが増えると一日がとても短い気がした。
──…時は経ち修学旅行当日。
僕は荷物を持って車に乗った。
集合場所は空港。
空港までは母さんに送ってってもらった。
姉の幸も一緒に。
幸は今日大学の用事で九州の方へ行かなきゃいけないらしい。
空港に到着するまで、久しぶりに母さんと幸と僕でいろいろ話した。
空港到着。
『幸、優。気を付けてね。いってらっしゃい』
『はぁい』
『うん』
母さんの車が僕達の前を過ぎていった。
『優お土産よろしく~』
『お~じゃあな』
『ばいばい』
僕は幸と離れた。
僕は出発ロビーに向かう。
もうみんな来ていた。
『優~』
と僕を呼ぶ声。
『歩~』
僕は歩のいる方へ向かった。
僕は気付かなかったんだ。
この時、百合とすれちがった事。
僕は完全に百合は目に入っていなかった。
『おはよ、今日暑くね?』
『まじ暑い~でも晴れてよかったな』
『お~』
と誰かが僕の肩をたたく。
それに反応する。
『優おはよ』
『ナナじゃん、おはよ』
『並ばないの?』
『並ぶよ?』
僕達はクラス順になって並んだ。
そして先生がチケットを配布する。
僕達は沖縄へと旅立った。