こぼれまいと、思わず顔を上げる。

その瞬間、ハッとした。

目に飛び込んで来たのは、真っ青な空。

どこまでも続きそうな空。

どこまでも青い空。

そこに幾つか、うっすらと雲。

全ての片方に、淡い赤みを帯びている。

夕日を浴びているのだ。

その色は、ワインレッド。

しかし、まだ若い。

そう、ユキシュンの若さと同じ。