本当のことを言うのは君を傷つける気がしたし、嘘をつくのも悪い気がしていた。

「今度、話すよ」

と言うのが、俺の精一杯だった。

君はそれ以上、聞いてはこなかった。

俺は茜のことを知ったら、君との関係が終わってしまいそうで恐かった。