曲が終わりに近付いたとき、透は急に目に涙を浮かべた。

それに気付いた前列のほうの客が騒ぎ始める。

透は溢れる涙で声が出なくなりながらもスタンドマイクを握りしめて歌い続けている。

曲が終わり、MCとなっても涙は止まらず、肩を震わせて泣いていた。