「じゃあ…聞かせて。南の恋」


「あたしね毎日勉強ですごく辛かった。嫌で嫌で…でも逃げるのも嫌で。どうしていいか分からなくなったとき。ここを見つけた。何を頼むわけでもなく…、ただじっと席に座ってたの」

「うん」


「そしたら一人の店員さんがね、疲れた時は甘いものだよって…カプチーノをくれたんだ。柔らかくて優しい笑顔で…。」


昔を懐かしむような、

今でも想ってるような…

そんな目をしながら話す南。