前と何も変わらない部屋。



机の上には、私が見ていた求人雑誌。




由香の香りと智也の香りが混ざった綺麗な香り。



由香と智也と私で撮ったプリクラや写真。



なんら、変わりない部屋の中。






想い出す。


三人で遊んだ日の事を。






「どうぞ。」



由香が笑顔で迎えてくれる。





「いらっしゃい。」

智也が笑顔で迎えてくれる。






眼をつむれば二人が現れるのに


眼をあけたら二人が消える。






分かってる。



由香と智也は死んだんだ。