「頼むから…。頼むから風俗なんて辞めてくれ。俺の借金なのに…。」
智也の眼にも涙が溜まってた。
『誰の借金とか関係ないから。早く幸せになりたいんだよ。汚い体になったけど、早く返済したいの。』
「智也…ごめんね…」
智也が立ち上がり、正座した。
由香と私も正座になる。
そして智也は由香と私に向かって土下座した。
驚いて言葉が出ない。
「ごめん。俺のせいで辛い想いさせて本当にごめん。汚くなんかないから。お願いだから…風俗は辞めて、普通にバイトしてくれよ…。」
声が震えてた。
由香が泣いた。
私も涙が止まらなかった。