みんなニヤニヤ笑ってる。

馬鹿にしている眼。

汚れ物を見る眼。

高校のクラスのみんなから向けられた眼を思い出した。



ガチャガチャ



上に乗っていた奴が自分のベルトを外す。



その時



~♪~♪



誰かの携帯が鳴った。


「あ、俺俺!」



私の左足を掴んでいた男が携帯を取り出し言った。



「やべー。」



[相手]が続けて言う。


「どうした?」



「嫁さんだよ。はぁ~。」




それを聞いて私は叫んだ。



『やめてッ!!嫌だぁ!!』



もし、左足を掴んでた奴が携帯に出たら、電話越しの人が私の存在に気付いてくれると思ったから。