斜め右上を見ると、私をここまで連れてきた[相手]が笑ってた。



『や―め―て!!!』



ガッ


上に乗っていた奴の左頬を殴ってやった。



それでも降りなくて私は必死に暴れた。


『触るな――!!』


右腕を誰かに掴まれた。


左腕も掴まれた。



目をあけて、じっくり周りを見渡した。



一人…二人…



三人…四人…





五人……。



勝ち目が無かった。


そして、みんなオヤジ。

いい年したオヤジだった。

…大人。