赤信号を無視して通り抜けた。 次も。 その次も。 車のスピードは落ちない。 『何すんの?降りたいんだけど』 震えてる声が自分でも分かった。 「…。」 何も答えない。 『おい。降ろせって言ってんの聞こえない?』 「だまれ!!」 ビクッ 少しひるんでしまった。