我慢出来なくなった由香の眼から

涙が沢山溢れ出した。



『智也に聞いたの?』



「聞けない…。」





きっと私も由香の立場だったら聞けなかったと思う。



『でももしかして智也、一人で悩んでるかもしれないよ?』




この時、この言葉を言った瞬間に気付いた。


私は由香に

智也の借金を由香が一緒に返す

って意味にもなるって事を。



私だったらきっと、一緒に頑張って返すだろう。



でも由香と私は違う。

今由香がどんな想いなのか分からなかった。