「ラン車を表に着かせろ、ミンはタオルを持ってこい!」


弟たちは、俺の言葉を聞いて駆け出していく。


その間もダラダラと流れ出てくる血液を手で塞いだ。


「レオ、大丈夫。」


ビービー泣きわめいているレオを傷口を塞ぎながら、自分の腕に抱き抱える。



「はい!タオル」


ミンが息を切らしながら、持ってきたタオルを額に当て玄関へ急ぐ。



「リン!何事だ!?」


騒ぎを聞き付けた獅子郎さんが、血相を変えて駆け寄る。