とまあ色々あったが、さくらはさんちファームで働く事になった、



勇次と龍巳はさんちファームでの授業を終え、バイトで残るさくらに別れを告げてバスで学校へと戻った。

これで午前の授業も終わったので、勇次と龍巳とユウキは昼飯を買いに、バスから降りてそのまま学食へと向かった。



(ユウキ)「いや~さくらちゃん可愛かったな~ 瞬殺で虜になったわ~」



両手を頬に当てて、ユウキがホッコリと思い出し笑いをしていた。


「まあさくらの方はユウキを気に入ってはなかったぽいけど…」

と、勇次は思いながらも苦笑いでやり過ごす。

そんなことよりも勇次は、さくらを自分の家に住まわせていることが、クラスメイトに知られなかったことに、ホッと胸を撫で下ろしていたのだ。

やっと授業が終わり、さくらと離れたことによって、一抹の安堵に着くことが出来るのだ。



(龍巳)「いや~ まさか勇次ん家のさく…―

―バキッ‼―

(龍巳)「がはんっ‼」



こういうバカが居るから気は抜けないが、バカは殴ってわからしてやるだけだ。

痛さの余り悶絶する龍巳は放って置いて、勇次は何事もなかったかのように学食へと向かうのだった。

ユウキはその様を見て一瞬呆気にとられるが、ユウキも龍巳のバカさ加減を知っているので、また何かバカなことを言い出したんだろうと思い、すぐに歩き出した。



(ユウキ)「勇次君って以外に人殴るんだね」



(勇次)「ネコ、その言い方だと誤解を生むから止めてくれ、俺はバカ限定だ」



バカ=龍巳限定だ。



(ユウキ)「いやいや、勇次君が人を殴ったのを初めて見たから意外だと思ったのよ」



たしかに言われてみれば、こうやって龍巳を殴ったのは久しいことだ。

さくらの暴力性が移ったのかもしれない。