(勇次)「企業側にも人材を選ぶ権利があるんだけどな…」
(さくら)「とにかく‼ 私はバイト始めるから‼ いいわね‼」
(勇次)「お前が構わないなら良いけどよ… それをわざわざ俺に言う必要あるか?」
(さくら)「そりゃアンタに言う必要は無いだろうけど、「アンタん家」にはお世話になってる身だし? アンタはどうでも良いけど、キョンちゃん(鏡子)やおばあちゃんや誠雪さんには許可を一応もらわなきゃ駄目だろうし?」
(勇次)「…つまり?」
(さくら)「許可貰えるようにうまく運べよ?テメェ…」
さくらの身勝手な発言に、「はぁ…」とうつむき加減で額に手をあてる勇次であった。
(勇次)「お前は俺をなんだと思ってんだ…」
(さくら)「アンタは私の手下なんだから、犬ようにハイハイ言いながら尻尾ふってればいいのよ‼ 私以上に尊い存在は居ないくらいに思いなさいよ‼」
まさに「天上天下 唯我独尊」
「天は人の上に人をつくらず」と福沢諭吉が説いているが、さくらにそんな言葉は通用しない、
「我こそが覇王で我こそが天」と言った感じだ。
まぁ…今のところ勇次にだけだが、
(勇次)「お前は本当に俺には好き勝手言うよな…」
(さくら)「当たり前じゃない、アンタ私よりカ、ク、シ、タ、なんだから」
さくらの言葉は勇次の「男のプライド」というのを傷つける、
女性から見ればくだらない物だろう、
だが、多くの男は虚勢をはりたがる生き物なので、くだらないと分かっていても傷つくものは傷つくのだ。
ご理解頂きたい。
(さくら)「格下から成り上がりたいんだったら、拳で語って見せなさいよ」
(勇次)「俺は女を殴りたくはねぇ」
これも「男のプライド」と言うやつである。
言葉はかっこよく聞こえるが騙されてはいけない、
「「俺は女を殴らない主義」というポリシーを持ってるからお前に勝てない」という勇次の言い訳である。
勇次の気持ちを踏まえた上でご理解頂きたい。