「わっ! と……?」


グインと思い切り…もうホントに容赦なく右腕を引っ張られ、上半身を起こした。


遠心力で……頭が。

もちょっと優しくてもバチは当たんないと思うんですけどぉ!?


クラクラする頭を押さえ、不満の目を向けた。

……もちろんバレないようにだけど。


「…あ。そうだ」


そう言って、クルリと振り返った先輩。

思い切り焦ってしまった。


……ば、バレるかと思ったっ。


「明日から…ここ来なくていいから」


「えっ……」


こ、来なくていい…?

え…どういうこと…?


解放された、と。

そう喜べるはずのとこ。

なんで…ショック受けてるのあたし。


頭の中が真っ白。

ただ鼓動だけが、一際大きく鳴っている。


「……」


意思に反してどんどん俯いてしまう頭。


先輩……あたし…。