お店をゆっくり一周して、またカラランとベルの音を響かせてお店を出た。


「はあ…❤もう満足です…❤」


「ほんとに幸せそうな顔してんな」


半分笑いながら言われた。


だって……すごく可愛かったし、ドーナツも買ってもらった。

ぶっちゃけ先輩に買ってもらったということが一番嬉しい。


「……ん?」


あそこは……メンズ店ですかね?

少し離れたところに見えるお店。


「……」


うー…むむむ。

…よし!


「先輩ちょっと来て?」


「は?」


ぐいぐい腕を引っ張って、お店の近くのベンチに無理やり座らせる。


「は?」


「待っててくださいね!」


「は?」


三回目だよ…先輩。


まったく意味が分からないという顔をする先輩を置いて、メンズ専門店に入った。


先輩に……着てほしいのがあるんだよね!