画面には、
 
“稔”
 
と書いてあった。
 
 
「おう、どした?」
 
「優夜?俺俺!稔」
 
「いや、言わなくても着信に名前書いてあっから」
 
「そだな。つかさ、俺今さっき起きたんだけど、する事ねぇから行ってもいい?ってな訳で、俺ん家まで迎えに来て?(笑)」
 
「…相変わらずゴーイングマイウェイだなお前。いーけどお前チャリ前な?何時用意出来んの?」
 
「あと10分くらいで。暇だから早く来て(笑)」
 
「…お前俺が電話に出なかったらどーするつもりだったんだよ?」
 
「ん?現に出たじゃん。まぁ出なかった時は、ひたすら着信履歴俺で埋め尽くす?それか、突撃!稔のお宅訪問?(笑)」
 
「…まぁすぐ行くわ」
 
 
そう言い、ケータイを閉じた。
そしてすぐに、稔ん家へ向かった。