『………え?…これって……キナちゃん?』
 
 
プリクラを見て驚いた。
稔と楽しそうに、そこに映っている
“アキちゃん”
と呼ばれたその子は…
どう見たってキナちゃんで。
 
 
「み、稔。…彼女、何て名字?」
 
 
“もしかしたら他人の空似かも知れない”
 
 
そんな、ヒトカケラの希望を託(タク)し、稔に聞いた。
 
 
「へっ?アキちゃんの名字?清水だけど?えっ何?知り合い?」
 
 
稔が不思議そうに、そんな事を聞いて来たけど、もう答える気力さえ残っていなかった。
 
 
『よりによって友達の彼女かよ…。何でだよ…。何で……』
 
 
目の前が真っ暗になった気がした。