「うわぁ〜…」
 
「気にいってくれた?」
 
「…はめていい?」
 
 
聞いてないじゃん、なんて心の中でツッコミながら、箱から取り出した指輪を取る。
 
 
「はめてやるよ」
 
 
そう言うと、美紀はスゴスゴと手を差し出した。
 
 
「誕生日おめでとう!…おぉ!サイズぴったり!よかった!だてに長年手ぇ繋いでるだけあるな」
 
「…入らなかったらどうするつもりだったの?」
 
「そん時はサイズ直し?(笑)つっても2年前に買った指輪なんか直せるか分かんねぇけど」
 
「2年前?」
 
 
不思議そうに聞き返して来る美紀に、あの別れの危機の時に買ってた指輪だと話したら、
2年も持ってたの〜?
なんて馬鹿にされた。