レストランに入り、料理も食べ終わり、出ようかと立ち上がろうとする美紀を止めて、小さな箱を差し出す。
 
 
「はいこれ。誕生日おめでとう」
 
「え?何これ」
 
 
多分分かってはいるだろう。なんせ小さい箱っていえば、それしかないだろうし。
 
 
「…開けて…いい?」
 
 
いつになく真剣な顔をして言う美紀に、少し微笑み
 
 
「どーぞ?」
 
 
と伝える。