「双子って…」
 
「ええ。多分貴方が知ってるのは、妹の明菜。アタシは姉の亜希子(アキコ)」
 
「…って事は……俺、キナちゃんに…」
 
 
そう呟いた途端、体の力が一気に抜け、膝(ヒザ)がカクカク言い、立っていられなくなり後の椅子にストンと腰が落ちた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
全部…全部俺のはやとちりで…
何も悪くないキナちゃんを…俺は責めた。
必死で泣いてるキナちゃんを…
好きだと言ってくれたキナちゃんを…
俺は…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
それから後の事を
俺は覚えていない。
 
目が覚めれば、
いつもの俺の家のベットの上で
 
横には気持ち良さそうに眠っている、いつものキナコの姿だけだった。