相手はもちろん、稔。
 
 
「何?」
 
「用件から聞いちゃう系?普通“元気してた?”とかじゃね?」
 
「…おう稔、元気だったか?…で?何か用?」
 
「で?じゃねーし!まぁいーや。つーかさ、成人式の日さ、中学の同窓会あるらしいんだけど、優夜行くだろ?」
 
「俺聞いてないけど、集まるなら行くよ?」
 
「あー…だって俺言い忘れてたから知ってる訳ないし?(笑)優夜美紀ちゃん連れといでよ。彼氏やら彼女やらも連れて来る奴多いから」
 
 
そう言われて、ハッとする。
 
“彼氏やら彼女やらも連れて来る奴多いから”
 
 
「…お前もアキちゃん連れて来るのか?」
 
 
恐る恐る稔に聞いてみれば、さも当たり前かの様に、
 
 
「え?そりゃあ来たいっつってるし連れて来るけど?」
 
 
と、ケロッと答えた。
 
 
「そっ。俺も美紀連れてくわ」
 
 
何故か稔に張り合ってしまった。